キキウェル:菊本 聞き方のヒント3 

 

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(株)kikiwellキキウェルメンタルヘルスサービス
代表カウンセラーの菊本裕三です。

こんにちは。
今回は聞き方のヒント3です。

人から相談をされた時に、“一般的に健全な方、建設的な方”
に話をもっていく人が多いと思いますが、全てのクライエントが
それを望んでいるとは限りません。

私の話でもうしわけなが、母親はすでに90歳を超えて、いわゆる老人ホームに入っていて、
たまに電話をかけてきたりメールのやり取りをしています。

その、メールや電話を頂いた時に「今度いつ頃来る?」という事を言い、
すると私は「そういうことか」と思って「いついつ頃行くよ」と答えます。

「そういう事」というのは姉が母親の所に尋ねた時です。

私の姉はそれはそれは正義感が強く、悪いことなどとんでもない!
というほど清廉潔白というか、とにかく菊本家の良心と言われるような人で、
だからと言って、菊本家の悪者の私とは仲が悪い事は無く、
ものすごく仲がいい。尊敬もしているし大好きだ。

その姉が母親の弱音を許さない。
例えば母親が「もう、いつあの世に行ってもいい」みたいなこと言おうもんなら、
「何言ってるの!そんなこと言わないでいつまでも元気でいてね」と言う感じで、
母が怒られてしまうのだ。

そうすると私に母から連絡が来る。
私はそいうことを口にする母親に意見しないから。

姉は一般的に間違ったことは一つも言っていない。
そうすると、母の「もういつでも逝っていい」と言う気持ちを否定することになる。
もっと言うと長生きしてほしいという姉の願望優先と言う事ではないだろうか。

話しをカウンセラーや傾聴に戻して、
クライエントの話を聞いている時に、自分の願望優先になってはいないだろうか、
一般的な正義を振りかざして、「私はちゃんとしたことを言っている」と思ってはいないだろうか。

カウンセリングや傾聴の場合そこでの“ローカルルール”を否定してしまっては、
クライエントにとって審判にしかなり得ない。

審判はよその人に任せておいて(クライエントは必要ないと言うと思うが)
クライエントがそう思ってしまうことに共感をしてあげることが、寄り添うことだと思う。

「えー、でもそんなこと言って逝っちゃたらどうしよう」と思う人もいるかもしれないが、
「じゃあ逝きなよ」なんて事は言わないのだから、「そんなふうに思っているんだ」
と相手の思いに共感してから会話を進めるのが理想的なカウンセリングや傾聴だと思う。

カウンセリングや傾聴を行う場合、「私は正義」のスタンスの人がものすごく多い。
私は正義だからカウンセラーに向いている、と思っている人もいるだろう。
ローカルルールをクライエントと設けることも、許せなかったりする人は、
この仕事に向かないかもしれない。

私が母のところから帰ろうとすると、「お前を生んでおいてよかったよ」
と声を掛けられた。母親のリップサービスかもしれないが、嬉しかった。

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category: 聞き方のヒント

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